愛について真正面から語る人って、日本ではあまり見ないですよね。
愛について真面目に語れば語るほど若干の笑いが起きる様な空気が日本にはありますが、実はその空気って結構日本特有かなと思います。
海外では愛について語る人は素敵、やさしい、純粋、ロマンチックなどと思われることが多く、真面目に語ることもよくあります。
「Yea, all we need is love, after all.」的な。笑
もちろん照れ臭い感じになることもありますが。笑
今日は自分の人生で感じた国や言葉の違いによる愛のニュアンスについて少し書いていこうと思います。
- ①国によって違う「愛」のイメージ
- ②ギリシャ神話での4つの愛
- ③エロスとアガペー

①国によって違う「愛」のイメージ
日本では「愛」と言うと真っ先にイメージするのは恋愛の「愛」かなと思います。
なぜなら「愛してる」という言葉は日本では恋人同士でしか使いませんし、愛に関する曲や表現は日本ではほとんどが恋愛に関するものだからです。
しかしご存知の通り愛には様々な種類があります。
恋愛、家族愛、隣人愛、友愛、博愛、人類愛…
②ギリシャ神話での4つの愛
古代ギリシャ哲学でも愛は4つの種類があると言われていました。
- エロス(エロース)・・智など自分に欠けたものを得たいと求める衝動
= ロマンティックな恋愛的なもの。恋愛初期で感じる初恋、片思い、両思いなど。 - フィリア・・自発的相互的な親愛関係。友人との愛。友愛。
= 友人、パートナー、熟年夫婦などお互い好きで一緒にいて高め合える様な関係の愛。 - ストルゲー・・親子や兄弟の間の家族愛。
= これはそのまま家族です。血のつながりや長い間共に育った絆など繋がりや安心的な愛です。 - アガペー・・見返りを求めず限りなく深くいつくしむこと。慈愛。エロースの対義
= これがキリスト教でいう博愛、仏教でいう慈愛、スケール的には人類愛、地球愛、宇宙愛、、、

日本でも育ちにより多少の差はあるかもしれませんが、西洋文化と比べ愛情表現をあまり表に出しません。
西洋文化では握手やハグなどのスキンシップを日常的に行ったり、家族間でも「I love you」と言ったりと、愛はもっと広い意味で習慣的に用いられています。
またキリスト教では「愛」は絶対的な最後の救いであるため、彼らにとっては愛は必要かつ大事なものなので、愛について話すとき、感謝の気持ちはあれど、小バカにする空気はありません。
冷笑主義かつ恥の文化が強い日本では熱血教師、スポ根野郎、宗教の信者、詩人など愛に対する表現が強い人を一歩引いて見てしまう癖があるかなと思いますが皆さんどうでしょうか。

③エロスとアガペー
話は愛の種類に戻りますが、上記4つの中でエロスとアガペーというものがあります。
色欲的なものを表すエロスとは対照的に、無条件の愛を意味するアガペーは、日本では少し宗教的な香りが強くなりすぎて認知や人気がない気がしますが、実は西洋では一つの愛の形として認識され、日常的に話すトピックの一つです。
その様なアガペー的な意味の愛を話すとき、英語では
「One Love」や「Love&Peace」
と表現します。
レゲエやヒッピーの人たちがよく用いる表現です。


人種や肌の色を越えて、皆心地いい気持ちで自然に他人の幸せを願えるような感覚かなと個人的には思います。
今回はそんな大きな愛をテーマとしたおすすめの曲を2曲ご紹介します。
知ってる人も多いかと思いますが、名曲なのでぜひ。
The Black Eyed Peas -Where Is The Love?
愛はどこに?(Where is the love?)
Father, Father, Father などのキリスト教の表現やKKK(白人至上主義結社), CIAなどアメリカの歴史や組織の名前もでてくるのでその様な背景を理解できるとまた一つ深く楽しめる名曲です。
アメリカ社会で黒人として生きることは、奴隷制度という歴史的背景から差別、不平等、貧困など様々な問題と日々向き合いながら生きていくことです。
Martin Luther KingやMichael Jacksonといった黒人の偉人含め、その内解説します。
Imagine Remix ft. Nas, Pitbull
世界的名曲とラッパーレジェントのコラボレーション。
同じくアメリカ社会の状況から人類愛を表現したリリックになってます。
兎にも角にも、今の日本にはこの「愛」が足りないと思います。
だから環境問題も政治の腐敗も世間のニュースも全て他人事。
自分は関係ないとシラをきり丸投げ。貧富の差が広がり、経済的余裕の無さから他人よりまず自分と皆が守りに入り心の余裕までなくなって本格的にギスギスした世の中になってきてしまいましたね、、、(東京だけかもしれませんが。。。)
まあそんなことを言ってても始まらないので、まずは自分から
アガペー的な愛をしっかり心に保ち生きていきたいと思います。
それではまた。
