HIPHOPの魅力 ②貧しさから生まれた創造性

HIPHOPがどのように始まりどのような精神性を持つ文化なのか、前回の記事でなんとなくはこれで理解いただけたかなと思います。


次にHIPHOPが生まれた環境スタイルについてに少し説明を加えていきたいと思います。

HIPHOPは貧しさの中からクリエイティブな発想により文化として発展していきました。

鎮座DOPENESSのライブはiPhone一つでやってました。


例えば日本でもおなじみのB系、いわゆるB-BOYはいつもダボダボの服をきていますよね。

日本では一つのファッションスタイルとして捉えられている面もあるかもしれませんが、元々ダボダボの服には下記のような理由や説があります。

  • お金のなかった黒人家庭では兄弟のお下がりを着るので必然的にオーバーサイズになったり、子供が成長に伴い服が着れなくならないように予め大きなサイズを買っていた


  • 刑務所の中で黒人が脱走しないように囚人には動きにくいダボダボの服を与えていた。またベルトがあるとそれを武器にして看守に反抗する可能性があったため与えなかった結果、動くと自然にズボンが下がる腰パンスタイルとなった


  • 喧嘩や抗争が絶えない環境の中で大きめの服を着ることで、体のラインを見せず自分を大きく見せたり暗に武器を隠し持ってる可能性があると見せることで身を守っていた


  • ブレイクダンスをするとき大きめの服を着ると派手でダイナミックな動きに見えるため大きめの服を着ていた


ブレイクダンスの理由を除き、他はものすごく貧困や刑務所など外的要因からこのスタイルが生まれたのがわかりますよね。


また楽器を買うお金がなかったためターンテーブルとレコードさえあれば成り立つ音楽スタイルとなったり、韻を踏みフロウをつけることやボイスパーカッションにより声すらも楽器にする彼らのスタイルはまさしくクリエイティブだと思います。


グラフィティ(落書き)では公共物に描くこと自体が犯罪行為なので、如何に早くスプレーを使いマーキングし立ち去るのかという時間をかけて絵を描くことは真逆のベクトルでアートとして発展していきました。


ヒップホップは反抗の文化とよく言われますが、このように持たざる者側の彼らが発想と工夫により社会的メッセージを発信し、社会を変革してきたことこそまさしくHIPHOPでありカウンターカルチャーだなと思います。


黒人やヒスパニックに対する差別や偏見がまだまだ強く残っていた中始まったHIPHOPは、1980年代以降商業的にも大きな成功をおさめ、その勢いは現在その精神性を引き継ぎつつグローバルな広がりをみせています。

日本でも今ものすごく流行ってますよね。

少しファッションの話に戻りますが、成功を収めたラッパーたちはその後成り上がった証として下記のようなスタイルも作ってきました。

そのスタイルとなった理由を含めご紹介します。

成功したラッパーのティピカルなスタイル
  • ステッカーを剥がさないNEW ERA ・・・お下がりが多く新品を買えなかった名残で、新品で購入した証となるステッカーを貼りっぱなしにしていた。
  • ブリンブリン(大きな金のネックレス)・・・高価な金のネックレスをすることで彼らの富、成功、業績、勤勉さ、喜びなどを表しています。
  • 白いTシャツ・・・汚れたらすぐに着れなくなってしまう白いTシャツを着ることは、貧困から抜け出して成功した証として役割をしています。

HIPHOPのMVを見ているとさらに高級車やサングラスもよく目にしますよね。


貧困から抜け出したラッパーたちはそれらを持つこと自体が一つの成り上がった証明であり、HIPHOP以外で成り上がる(=Make Money)ことが難しい環境の人達の希望になりました。

最後にこの記事の内容を深めることができるラッパーに焦点が当てられている映画をいくつかご紹介します。いくつかはAmazon Primeに入って入れば無料でみれますのでご興味あれば見てみてください。

ALL EYES ON ME (2pac)

N.W.A & EAZY-E キングス・オブ・コンプトン

Get Rich or Die Tryin’ (50cents

NOTORIOUS (Notorious B.I.G)

TIME IS ILL MATIC / NAS

余談ですが、日本のHIPHIPでもいかにHIPHOPを体現しているかがフリースタイルバトルや楽曲、音楽活動の評価の一つの軸となっています。

そしてアメリカのHIPHOPのような振る舞い、即ちブリンブリンをつけて、タトゥーを入れて、高級車に乗り、クルーと一緒にセクシーな女の子と楽しむようなMVが日本でもよくあります。

これには

「日本とアメリカは文化や貧困のレベルが違うから、そこを真似るのはダサい。」

などと賛否両論あります。

僕も正直見た目だけにこだわったり悪いこと自慢してる音楽はダサいと思いますが、ご存知の通り最近では日本でも貧富の差が広がってきております。

実際に舐達麻(熊谷)やBAD HOP(川崎)のリリックや彼らの育った環境をインタビューなどで見聞きするとニュースには映らない日本のリアル(現実)を知ることができます。

そして彼らのスタイルはその日本のリアルを反映したスタイルなのかなと思います。

売れているラッパーは外見より信念に強いこだわりを持っているケースがほとんどなので、一概に外見だけで判断せずにまずはリリックに耳を傾けることをお勧めします。

まあ実際に悪いこと自慢で終わってるラッパーも多くみますが^^;

HIPHOPは持たざる者の文化なので、今の日本でこそ力強く輝きや魅力を放っているのは間違いないと思います。

次回の記事では、HIPHOPを体現する上で外見とは違う「アンダーグラウンドヒップホップ」という視点から書かせていただきます。

ではまた、お時間がある時にでもよろしくお願いします。


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